台風19号あれそれ(3)

 台風19号のあれそれ、最終回です。過去記事はこちら

hackve.hatenablog.com

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 2019年10月13日に始まった台風19号による断水は2019年10月27日15時をもって、復旧作業が完了したと市のホームページに掲載されました。復旧作業の進行状況や断水解消の見通しなどをPDF形式で都度更新されていましたが、古い情報と差し換える形になっていたので途中からファイルを保存してみました。それを元に振り返っていこうと思います。

 

水道復旧までの道のり

 浄水場が浸水被害を受けたため、と言われていましたが実際にはそこだけじゃなかったようです。主な被害として「受電設備の高圧遮断器(全14台中9台)や沈澱池及びろ過池電磁弁122個などが故障」という記載がありました。私は機械関係に詳しくないので名称をみてもピンときませんが、見る人が見れば深刻さが伝わるのかもしれません。

 10月13日17時時点で約45,400戸、約100,400人が断水になりました。

 10月15日から市の西エリアを管轄する浄水場の配水区域を拡大し、翌16日8時時点で約40,000戸、約88,900人に減少。

 10月16日から市の南エリアを管轄する浄水場の配水区域を拡大し、18日8時時点で、約35,900戸、約83,700人に減少。

 10月21日に水没を免れた機器やシステムを使用して浄水場内電力が復旧、応急対応ですが必要最低限の浄水施設能力を確保できたとのことで、22日から断水地域を5つに分けて段階的に通水し始めました。

 10月23日12時時点で約23,900戸、約58,200人に減少。

 10月24日12時時点で約5,400戸、約13,100人に減少。

 10月25日12時時点で約1,400戸、約4,000人に減少。

 この10月25日は豪雨で断水が解消したばかりの地域で土砂崩れが発生し、約100戸が再度断水になりました。

 10月26日12時時点で約1,500戸、約4,300人に増加。

 10月27日15時時点で全ての断水が解消されました。

 

 当初の発表では10月中の復旧を目指すとのことで予定よりも早く解消することができました。24時間体制で復旧作業を行なってくれた職員の方々は迅速な解消と多忙な中でのホームページでの進捗状況の報告など感謝でいっぱいです。おそらくは自宅も被害を受けた方もいらっしゃったでしょうに。断水地域の一般市民としては、いつ復旧するのか、作業は順調に進んでいるのかが気になっていたので頻繁に情報を更新してくれるのはとても心強かったです。

 

給水活動についても報告が掲載されていました。給水所が市内28箇所と隣接町3箇所の最大31箇所に設置されました。その他たくさんの自治体や団体、自衛隊のご支援を受けました。本当にありがとうございました。

 

 

情報について

 さて、話は急に変わります。今回ツイッターで情報を追っていたのですが、度々「情報が出ない」「今どうなっているのかわからない」という声を目にしました。なのでそれに関してちょっと書きたいなと思います。

 「被災地の状況はその周辺地域にいれば分かるんじゃないの?」と思われるかもしれません。ですが状況が分かるのは自分の目に見える範囲なので、思ったより分からないというのが実際のところです。テレビしかない家ではテレビの映像と画面の上下に流れるテロップが主な情報の入手源になるので、近くに住んでいようと遠くに住んでいようとあまり差が無いです。ツイッターとかやっていなかったので東日本大震災のときがそうでした。ちょっと意外でした。

 今回はツイッターに張りついていたのであまり状況が分からないという印象は受けませんでした。ただ情報を発信する人がいなければ分からないので、「誰々の家は大丈夫だったんだろうか?」というようなピンポイントな情報は得にくいですけれど。台風通過後の被害状況が知りたくて翌朝(13日)調べましたが、確かに場所によって情報のかたよりがあり、住宅の1階部分が浸水しているにも関わらず写真を投稿している人が1人しかみつけられない地域もありました。個々の呟きを1次として有用な情報をリツイートして目につきやすいようにしてくれたりまとめたりしてくれたものを2次と考えた時に、1次の情報はそれなりな量がありましたが、2次の情報はあまり多くは見受けられませんでした。そういう意味では確かに分かりにくさはありました。こういうのは地方の弊害なのでしょうね。

 給水所の情報と断水解消に向けての進捗はキッチリ市のホームページで発信されていましたが、受け入れ可能な入浴施設の情報はやや薄かったです。その他、市の管轄外で個々に開設してくれた給水所や入浴・シャワー施設はあったようですが情報としては出回りませんでした。広まってしまうと混雑してしまい、そこまで多くのキャパシティが無いという事情が根底にあったのではないかなあと思います。

 

断水お役立ちアイテム

 今回の断水を経験して、以前とはまた別のケースとして学ぶことが多かったです。せっかくですので、断水になった時に役立ったものを以下に挙げます。

 

・2Lペットボトル

個人的に一番活躍するのがコレだと思います。空の状態でゴミ箱に入っていればぜひ回収してください。水の保管容器としての他にも用途があります。

用途①排水

現在のトイレの排水は小の流量が5L以下、大の流量が6Lのものが主流だそうで節水型のものであればもっと少なくて済むようです。なぜ急にそんな話を始めたかというと水を流したらタンクに水を入れる作業があります。この時に2Lのペットボトルがどれだけの量を入れたのか把握しやすく便利でした。500mlでも分かるには分かりますが入れる回数が増えるので時間がかかって面倒でした。私は小が6L、大が8Lという認識でしたがそれは結構古い情報でした。普段自宅のトイレの特性なんて考えることがないでしょうけれど、一度流量とタンクの貯水量など確認し把握しておくことをオススメします。また最近はタンクの無いタイプもあるようで、断水しタンクレスのトイレを使用している方々から「タンクが無いとやりにくかった」という声を聞きました。タンクレスにはメリットもあるのでしょうけど、断水時には面倒だったという側面があるのでもしトイレを新調するご予定がある方がいらっしゃれば検討してみてください。

用途②ろ過

他に我が家では雨水や風呂水のろ過に使いました。用途はやはりトイレ排水ですけど、そのまま流すには汚れが浮きすぎて配管の詰まりの原因になるのではないかと思います。水が無くて困っているところに余計な水のトラブルを招きたくないので、2Lペットボトルを切り、使わないタオルとほどよい大きさの石をつめて簡易のろ過器を作りました。

用途③カサ増し

主に入浴が可能な場合になりますが、水を入れたペットボトルを沈めればカサ増しになります。入れれば入れるほど狭くなりますけれどね。昔はトイレのタンクに沈めて節水~なんていう話がありましたが、あまりよろしくないようです。

  

・水を入れられる容器

断水したらとりあえず水を確保。確保するには水を入れて置けるものが必要です。大容量なものはたくさん入る代わりに重い!大きい容器だけでなく、移す用のバケツなど小さめのものがあると運搬が楽かも。あと買うだけ買って使用する前に断水が解消してしまったので日の目を見ませんでしたが、灯油をタンクから缶に移すポンプも役に立つかも。灯油のポリタンクも店頭から消えましたが、水を入れたらもうそれは水専用にした方がいいかもしれません。水が混じった灯油はファンヒーターなどの故障の原因になるので。

 

・紙皿、紙コップ、割りばし

使い捨てなので水を使いません。災害時には店頭から姿を消すアイテムですので普段からある程度の数をそろえておくと安心です。

 

・ラップ

紙皿などが無いもしくは数が少ないので消費を抑えたい場合、お皿にラップを敷き使用後に捨てることで水を使わずに済みます。ただし、1枚だと箸など尖ったもので破れやすいので何重かにすると良いです。

 

・ウエットシート

お手拭とか布きん代わりに。何かと出番がありました。

 

 パッと思いつくのはこのあたりでしょうか。この辺りが我が家で活躍したものたちです。やはり状況によって必要なものは変わってきますが参考になるんじゃないかと思います。

 

 

 幸い、以前も今回も断水のみで長期の停電の経験はありません。水もそうですが電気がない生活もかなり大変だろうと思います。なんにせよ経験しないに越した事はありませんが、もしなった場合どうすべきかということを一度考える機会があってもいいかもしれませんね。

 長くなってしまった上に、書きたいことを思いついた順に書いていたので構成がとてもめちゃくちゃで脈絡が無いというか読みづらさがあったかと思います。そこはごめんなさい。最後までお付き合いいただきありがとうございました!